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 マシンを利用した筋力トレーニング

 なぜマシンかといういと、フリーウエイト(ダンベル等)だと反動をつけて行なうことに陥りやすく、初心者の場合は筋力トレーニングのノウハウがわかるまで、マシントレーニングの方が癖がつかず正確に覚えられるからである。

 今回も紙面が足りず詳しく載せられないので、2〜3のアドバイスと、できる限り空手道の動きで必要なトレーニングの写真掲載としたい。

上半身(上部)


ネックエクステンション

 首の強化であるが、組手で顎が上がっていながら中段突きをする選手などが行なうと特に効果がある。


インシェイプトライセップ
エクステンション

 上腕三頭筋を強化。自分自身で内側に絞めるイメージで行ない、パンチの連打に役立てる。


プレイトロードベンチ

 通常のベンチプレスと同じ。突きに必要な大胸筋の強化。初心者は息を吐くときに押し上げるように行なうこと。



ディプス

上腕三頭筋を強化できる。肘を深く曲げて伸ばす運動である。試合で脇を絞めて構えるイメージ。


シーテッドカールス

立った姿勢でやるよりも運動範囲が小さくなるが、反動を付けにくいので、非常に厳格な運動動作を行える。


上半身(背筋)


サイベックエクステンション

 このマシーンも日本ではなかなか見かけない。パンチは背中で打つと言われるほど背中の強化は大切と思われれる。


シーテッドローアームスパラロール

 特に広背筋の強化。マシーンがなければ背中を曲げダンベルを垂直にたらし、ゆっくり引き上げることで同じ効果が得られる。

Point 1
トレーニングの原則はオーバーロード(過負荷)で!

 効果的にトレーニングを進めるためには一定の原則に従わなければならない。その原則とは「過負荷」と「漸進性」である。過負荷とは最低でも最大筋力の50%以上の負荷を掛けてトレーニングであれば筋肥大、筋力増が起こる。最初はきつかった正確なフォームでの最大回数はトレーニングを続けることによって余裕が出てくる。そこで徐々に目標回数を増やすとともに使用重量も増量し、さらにはセット数も1セット以上増やしていけば、強度と量を漸進させることになる。

Pooint2
自分にあったトレーニングを!

 第1回でも述べたが、自分の弱点を補うトレーニングでなくては競技力向上にはつながらない。つまり、打負けする痩せた選手は筋力肥大を!太った選手はさらにパワーを増強することでスピードが出てくるように!スタミナ不足の選手は低負荷・高回数・全身運動で筋持久力を!というように自分を早く知ることである。また筋力がついてくると嬉しくなり、その部分だけに熱中してしましい、他の部分がおろそかになりがちである。特に上半身がシュワルツネッガーになり下半身が細くては空手をやるのに非常にバランスが悪い。


Point3
トレーニング効果は休養中に上がる(超回復)

 筋肥大、筋力の増大はトレーニングを行なっているときに効果が上がるのではなく、休養中に得られるのである。体力水準がトレーニングによって低下する。しかしその後に取る休養時にこれが回復して、一時的にトレーニング前の水準よりも高いところに体力が伸びるのである。(超回復の原理)だから、自分にあったトレーニングと休みすぎ、やりすぎに気を付けて適切な休息を取ることは行なうことと同じように大切なことである。

 

上半身(腹部)

シットアップマシーン

腹直筋の養成であるがマシーンがない場合、腹筋台の利用で両手に頭部の所に軽いダンベルなどを用いることで負荷が得られ高い効果となる。

下半身


レッグエクステンション(上写真左)

 足首を掛けて、台に深く腰を掛け、上体を固定したまま反動をつけず静かに前方に上げる。その際、2〜3秒止めると効果がある。


スクワットマシーン(上写真右)

 特に背中を垂直にキープし、初心者はハーフスクワットから始めると良いだろう。踵を上げキープすることでカーフレイズとして、トレーニングもできる。


レッグカール(上写真左)

 大腿二頭筋を強化。これも上体に力を入れず下半身でゆっくり引き上げて、一度固定する。


レッグプレス(上写真右)

 膝を伸ばす際に少しゆとりを持たせた方が故障がでにくいと思われる。これも背中を垂直にキープすること。

 昨年、アメリカ研修中のシアトルシーホークスプロフットボールチームのトレーナーから指導を受けているときの写真を一部だけ使用してみた。鍛える回数、重量は各自違うので省いたが、安全性の高いマシントレーニングを行なうことで、自分を見つめ、筋力トレーニングの世界を少しでも勉強して、空手道の競技力向上に役立ててもらいたい。最後にウォーミングアップ、クールダウン、トレーニング中のストレッチングは欠かさずに行なうこと。