第17回道場めぐり 広島県本部城空館支部
道場めぐりは和道会の会報誌「和道」に好評連載中!!

地域を越えた友情を育む場として…

広島県熊野町。筆の生産地として全国の80パーセントをシェアする「筆の町」としても知られるその熊野の地に、約半世紀にわたって粛々と活動を続けているのが広島県本部城空館支部である。
 城空館支部は昭和30年、城本正昭・県本部長によって設立された。城本・県本部長は往年の明治大学空手部の出身で、現在は町商工会議所や県内の数々の要職などを務めている。

 道場の設立後、数年を経た頃に城空館の門を叩いたのが、現在の責任者である越智民雄・県本部理事長である。越智理事長は当時を振り返ってこう語る。「その頃の練習は城本先生のご自宅の庭で行っていました。練習生は約20〜30名いましたが、それからしばらくして熊野第一小学校の校庭に場所を移し、昭和45年頃から現在に至るまでこの体育館を使わせて頂いています」。
 昭和60年にそれまでの「安芸支部」の名称を「城空館支部」に変更。現在は熊野第一小学校をはじめ同第二小学校、同第三小学校、同第四小学校、また呉市の焼山北小学校の5カ所に拡がり、登録会員数は小学生を中心に120名を越えているという。だいたいが週に1回の練習だが、中には日曜日にも行う所もあり、指導に当たる越智先生は一週間のうち金曜日を除く6日間が練習の指導となる。

 年間の行事としては県の大会やスポーツ少年団の大会があり、また2003年12月には城空館支部を中心とした熊野町空手道連盟の第1回大会が行われた。その他にも加盟している熊野町スポーツ少年団の行事であるという県道を清掃するボランティア活動や、年に一回熊野町で行われる「筆祭り」では子供たちによる演武披露などを行う。また夏休みには夏期特別稽古としてバーベキュー大会や宝探しなど父兄の協力を得て行っているイベントもあり、これは普段の練習にはあまり参加しない子たちも喜んで参加する人気イベントだという。

 城空館道場の特徴としては、会員ならばこの5カ所の道場のどこへでも練習に参加できるという点が挙げられる。それは試合の勝ち負けよりも、地域を越えた友情を育む事を大事と考える指導方針からくる。

 越智・県本部理事長は言う。「大会に出場する時は、勝ち負けよりも、勝つ喜び、負ける悔しさの経験を通して何かきっかけをつかんで欲しいと思っています。今後はこの道場の運営を継続させ、練習生たちには空手を通じて多くの仲間を増やして欲しい。学校の友達だけでなく、地域を越えた友情を育める場であって欲しいと思います」。この精神が城空館支部の根源となっているのである。

INFORMATION
稽古日・稽古時間
★熊野町立第一小学校 木・土曜日 19:00〜21:00
★熊野町立第二小学校 日曜日 9:30〜11:30
★熊野町立第三小学校 月曜日 19:00〜21:00
★熊野町立第四小学校 火曜日 19:00〜21:00
★呉市立焼山小学校  水曜日 19:00〜21:00
連絡先
〒731-4215  広島県安芸郡熊野町7410-16  越智民雄   TEL 082-854-3185

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