山田沙羅復活、新富町立富田3連覇! | JKFan NEWS International (空手ワールド)

山田沙羅復活、新富町立富田3連覇!

北九州で開催された全中大会。参加者は全少での活躍選手も多く、組手競技、形競技共にレベルが大きくアップしている。体格に大きな隔たりが出る年代だけに、組手では試合によっては高校生と小学生との対戦と見間違いをするような組み合わせも多々見られた。しかし、身長の差を技術でカバーし、臆せず大きな選手の懐に飛び込んでいく小さな選手に大きな拍手がわく場面も。

大会1日目は個人戦の組手、形の決勝戦を行い表彰も終え、団体形の1〜4回戦を終了。2日目は団体形の決勝戦、団体組手の1回戦から決勝までがスケジュール通りに行なわれた。運営には地元中学生・高校生が多数参加し、大会のスムーズな進行に一役かっているのが印象的であった。

「男子個人形」では,堀庭裕平(泉大津市立誠風)が1年ながらみごとな演武で優勝。昨年の覇者、兄の堀庭滉平が中学を卒業し、弟が継承した形となった。決勝でも落ち着いて大きくスーパーリンペイを打っていたことが印象的だ。西原啓太(三原市立本郷)も決勝で敗れたとはいえメリハリのあるウンスで場内の注目を集めた。

「女子個人形」の決勝戦は、古川かれん(日本航空高等学校付属)選手と谷坂歩美(島田市立島田第二)選手によるスーパーリンペイ対決となり、闘いを制したのは古川かれん。古川は、全少で5年、6年と優勝しているが、中学に進学した昨年はベスト8という結果に終わった。今年は何としても優勝を、との想いで練習に励んで今大会に臨んだという。

「男子個人組手」は、杉山絹人(焼津市立大富)と今尾光(浪速)による気迫のこもった決勝戦となり、杉山の優勝への執念が僅かに高く、頂点に立った。会場に杉山の雄たけびがこだました。

「女子個人組手」は、山田沙羅(足立区立第四)対浜砂愛里(新富町立富田)の決勝となる。山田選手は1年生で優勝し、昨年も優勝の声が高かったが惜しくも準優勝。何としても今年は優勝を、との強い決意で大会に臨んできた。対する浜砂は、体調も万全でここまで危なげなく勝ち上がってきた。山田は長身から繰り出すスピードのある技で終止責め続け、みごと優勝を決めた。浜砂もやることは全てやったとの想いからか、清々しく準優勝の喜びを見せていた。

「男子団体形」は、川口市立岸川(埼玉)と八王子市立第一(東京)の関東対決となり、昨年の準優勝の悔しさをバネとして臨んで来た川口市立岸川がついに嬉しい優勝をものにした。

「女子団体形」は、高砂市立荒井(兵庫)対夙川学院(兵庫)が決勝に進出。昨年3位だった夙川学院に分があるかと思われたが、高砂市立荒井の息の合ったスーパーリンペイが決勝を制し優勝を決めた。

「女子団体組手」は、芦北町立佐敷(熊本)と浜松開誠館(静岡)の対決。先鋒は佐敷が釜みなみ、開誠館は加藤胡桃で、加藤の勝ち。中堅が佐敷は高峰沙並、開誠館は福澤真央で高峰の勝ち。大将戦は、佐敷の釜さくら対、開誠館の伊熊悠子。釜がポイントを重ね、みごと芦北町立佐敷が優勝を決め、選手は釜監督の大きな胸で喜びの涙を流した。釜監督も涙をタオルで拭うシーンが見られた。

「男子団体組手」は、ここまで2年連覇の新富町立富田(宮崎)対、浪速(大阪)で決勝戦。先鋒は富田が壱岐大河、浪速は杉原浩平で壱岐の勝ち。中堅が富田松本裕也、浪速吉田燎人で引き分け。大将戦は、富田の花車勇武対、浪速は、個人で準優勝の今尾光。どちらもここで負けられない意地と意地のぶつかり合いとなった。会場も最高の盛り上がりを見せ、激しい技の応酬となった。花車が落ち着いてポイントを重ね、ついに新富町立富田の3連覇という偉業が達成された。

第17回全国中学生空手道選手権大会  
(平成21年8月29日・30日 北九州市立総合体育館)

《組手》
◆男子個人[優勝]杉山絹人(焼津市立大富)[準優勝]今尾光(浪速)[第三位]井澤優哉(北九州市立門司)/尾島竜太郎(須坂市立相森)
◆女子個人[優勝]山田沙羅(足立区立第四)[準優勝]浜砂愛里(新富町立富田)[第三位]森川理子(長崎市立福田)/大谷津麻里(矢板市立泉)
◆男子団体[優勝]新富町立富田(宮崎)[準優勝]浪速(大阪)
[第三位]大分市立大在(大分)/日本航空高等学校付属(山梨)
◆女子団体[優勝]芦北町立佐敷(熊本)[準優勝]浜松開誠館(静岡)[第三位]東出雲町立東出雲(島根)/新庄市立明倫(山形)

《形》
◆男子個人[優勝]堀庭裕平(泉大津市立誠風)[準優勝]西原啓太(三原市立本郷)[第三位]村田望留(大月市立猿橋)/山田直輝(八街市立八街中央)
◆女子個人[優勝]古川かれん(日本航空高等学校付属)[準優勝]谷坂歩美(島田市立島田第二)[第三位]重松美里(今治市立吉海)/玉千裕(名護市立屋部)
◆男子団体[優勝]川口市立岸川(埼玉)[準優勝]八王子市立第一(東京)[第三位]立川市立立川第五(東京)/大阪市立十三(大阪)
◆女子団体[優勝]高砂市立荒井(兵庫)[準優勝]夙川学院(兵庫)[第三位]池田市立北豊島(大阪)/燕市立分水(新潟)

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男子個人形優勝の堀庭裕平

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女子個人形優勝の古川かれん

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男子個人組手優勝の杉山絹人

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女子個人組手優勝の山田沙羅

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男子団体形優勝の川口市立岸川

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女子団体形優勝の高砂市立荒井

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男子団体組手優勝の新富町立富田

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女子団体組手優勝の芦北町立佐敷

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