2月2日(土)・3日(日)、「平成30年度指導員技術講習会及び指導員審査会(1〜3級)」を豊島区池袋スポーツセンター武道場(東京都)で開催しました。
1日目に114名、2日目は120名が参加しました。海外からは44名が参加。国別の内訳は、アイルランド1名、カナダ1名、イギリス6名、エストニア2名、オランダ2名、スイス2名、スウェーデン10名、中国3名、デンマーク6名、ニュージーランド2名、ハンガリー4名、フィンランド5名です。
2日間にわたる講習会では、メインの講師として嶋本千秋先生、講師として佐々木清巳先生、柳田俊介先生、篠原正道先生、志村耕一先生、伊藤康夫先生、園田玉紀先生、講師補助として谷佳幸先生など、技術委員会の先生方が指導にあたりました。
嶋本千秋先生は「みなさんは全員、指導員として和道の技術を指導される先生方です。正しい技術を自国に持ち帰り、広めてください。また指導員審査を受審される先生方は、全員が合格するように頑張ってください」と受講者を激励しました。
柳田俊介先生は「大塚博紀師範の技法と和道会が育んだ技法を正確に理解してください。正しい技法を形、組手の千変万化の動きの中で反応させることを頭に描きながら、稽古してください」と挨拶しました。
1日目は基本(立ち方、移動基本、蹴り)、基本組手(1本目〜10本目)、形はピンアン初段〜五段、ナイハンチ、セイシャン、チントウ、ニーセーシなどを確認しました。 講習会の後には、海外支部会員限定の昇段審査会(3段位〜6段位)が行われました。
2日目の午前中は、基本(立ち方、突き、蹴り)、形はセイシャン、チントウ、ナイハンチなどを確認し、基本組手を行いました。
2日目の午後は、指導員審査会(1級〜3級)が開催されました。
《指導員審査会(1級〜3級) 合格者》
3級指導員の審査は、22名が受審し、 伊藤祥太さん(秀道館)、タランティーノ・クリストファオさん(横浜)、暮林拓朗さん(焼津和道館)、ユージー・デンプシーさん(心氣塾大阪)、渋木幹雄さん(順天会)、天村敏美さん(偶成会)、ピーター・ウイリアムさん(白水修養会)、ほかに海外からの4名が合格しました。
2級指導員は、16名が受審し、水野くみさん(錬成館古城)、小野寺弘さん、(三松会)嶋本浩伸さん(千秋会)、佐藤誠治さん(拳友会)、佐野善紹さん(紹育館)の計5名が合格しました。
1級指導員は、和道会が世界に派遣する指導員という位置付けになるため、特に厳しい審査基準が設けられています。今回、6名が挑戦し、和道会常任理事の村瀬一三生先生が合格されました。
《参加された皆さんの声》
講習会では、受講者が通訳を務めました。その中の一人がデンマーク和道会のユスト・メンステッドさんです。少年だったユストさんが空手を始めたのは、「バットマンのように戦いたい。強くなりたい」と思ったからです。体得するのが難しかったのは「力を抜くこと」です。母国の大学で日本語を学び、京都と東京に2回留学。日本の道場では、空手道だけでなく日本語の表現を学びました。直訳では伝えきれないため、「先生が伝えたいことは何か、気持ちを汲み取ることが重要で、どう意訳するか、苦心している」といいます。また「講習会での日本人との練習はレベルが高く、身が引き締まる思い」と語っていました。
海外の指導者と練習することは、日本の指導者にとっても意義深いものがあります。 講習会には、昨年のイギリス大会で選手兼チームドクターを務め、形ベテラン女子で銀メダルの津田公子さんも参加しました。「皆さんがとても頑張っている姿を見て、(日本では)いつでも指導を受ける機会があることに甘えていたかもしれない、と思いました。世界大会まで2年余り、海外会員に負けたくない、次こそ金メダルと、気持ちを改めました」と話していました。
カナダ和道会のピーター・ストダート先生から、8月2日〜4日、カナダで行われる講習会と空手の大会の告知がありました。講習会の後、名空会研修センターの清水宗一郎さんが大学の春休みを利用し、ピーター先生の道場などカナダへ1ヶ月間、武者修行にいきました。名空会研修センター・指導員の古橋卓也先生のご紹介です。清水さんは、「いろいろな空手を知って、強くなりたい。貪欲に吸収して帰ってきたい」と意気込みを語っていました。
指導員技術講習の様子
参加された皆さん(1日目)
技術委員会 メイン講師 嶋本千秋先生
技術委員会 講師 佐々木清巳先生
技術委員会 講師 柳田俊介先生
技術委員会 講師 篠原正道先生
技術委員会 講師 志村耕一先生
技術委員会 講師 伊藤康夫先生
技術委員会 講師 園田玉紀先生
技術委員会 講師補助 谷 佳幸先生
デンマーク和道会のユスト・メンステッドさん
イギリス大会 選手兼チームドクター 津田公子さん
カナダ和道会のピーター・ストダート先生
清水宗一郎さん、右は父・明毅さん