第12回西村誠司組手テクニックセミナー-県立大隅公園内『 大隅アリーナ21 メインアリーナ 』-

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第12回西村誠司組手テクニックセミナー指導内容
■テーマ:キックテクニックバリエーション■

    今年の各世界大会から世界ルールが改正されました。
    日本国内改正は来年からだが、新ルールでは蹴り技が3ポイントになるために蹴り技の多用が予想されてくる。
    そこで蹴り技を中心に行うセミナーにしたいと思います。

■キックテクニック注意点
1)上半身のリラックス
2)下半身のスナップ
3)パンチとの複合技が大切
4)意外性の方向での変化技が有効
5)近い・遠い間合いを使い分ける
6)バランス良く膝が上がる事
■キックテクニック練習方法
1)前蹴りの膝の上げ方
2)回し蹴りの仕方(俯せ・対面)
3)裏回しの仕方(帯利用・対面)
4)軸足の使い方
5)蹴りあとのステップ
6)蹴りの時の構え
■キックに対するブロック
1)前蹴りに対して
2)回し蹴りに対して
3)裏回し蹴りに対して


キックのポジショニングラインにて説明

    キックテクニックバリエーション
    1)ツーフェイント(インからアウト)の回し蹴り(パンチも併用する)
    2)押さえから足払いのフェイントそしてインサイドへの裏回し蹴り(応用としてアウト
    への回し蹴り)
    3)逆ワンツーからプッシング回し蹴り(ショートの場合裏回し蹴り)
    4)スイッチの斜め前蹴り(パンチも併用する)
    5)膝フェイントから足払い突きの極め( 及び上段回し蹴り)
    6)中段突きからの離れぎわの上段回し蹴り(及び肩を押さえての斜め上段蹴り)
    7)ワンツーからのショート間合いスピンバックキック(ワンツーに対しても)
    8)袈返し(前蹴りに対して・相手のワンツーに対して)
    9)インの中段回し蹴りから上段突き
    10)スイングキック(アウト
    からイン・刻み上段に対して・中段突きから・コンビネー
    ション))

    ★分かりやすく、丁寧に指導するつもりですが、更に技術を身に付けるには脳にインプ ットするために
     空手ノートの持参を義務づけて下さい。大切な上達方法と思います。



西村誠司組手テクニックセミナー指導内容トレーニング編

プライオメトリックトレーニング

    4月にニューヨーク州アルバニーにあるレイクプラシッドU.S.Aオリンピックトレーニングセンターにて専任トレーナーからプライオメトリックトレーニングを教わってきましたので、ご紹介したいと思います。
    トレーニングにはメデソンボール・縄跳び・ゴムボール・ジャンプバーなど利用しての全身運動をするのですが、今回は道具がないので道場で行えるジャンプを主体としたトレーニングを紹介します。プライオは現在、どのスポーツでも取り入れられており、空手界だけが遅い導入と言えます。

プライオメトリックトレーニングとは

    プライオメトリックトレーニングとは、筋が短時間内に最大筋力(パワー)を発揮できるようにするエクササイズ。
    (スピード筋力が要求されるスポーツにおいて特に効果的である)

プライオメトリックのメカニズム

    筋肉を急激に素早く伸展させることによって伸張反射の働きが生じ、その直後により大きな筋収縮(短縮)を得ることが出来る。
    ★筋肉を急激に素早く伸展させることによって、筋や健に弾性エネルギーが蓄えられ、その直後により大きな筋 収縮(短縮)を得ることが出来る。

プライオメトリックスの効果

    筋の伸張ー短縮サイクル(ストレッチ・ショートニングサイクル)の機能を改善し、爆発的なパワー発揮能力を高めることが出来る。
    ◆爆発的なパワー発揮能力の向上により、これに関連するスプリント能力、ジャンプ能力、アジリティー(敏捷性)等を高めることが出来る。

プライオメトリックトレーニングの注意点

    一定レベルの筋力を身に付けている選手で、疲労した状態で行わず、傷害のあるものに対しては考慮する。
    ★全力を出しきって行えること。続けることが無理な状態にならないこと。
    連続だと約15秒間ノンストップ、回数で行くと6〜10回までが最大のパワーを持続できる範囲である。
    休みも行った時間は与えて、セット回数は3−6セットが適当と言える。
    ◆全体の運動時間として約45分間ぐらいが、運動連続時間として最大だろう。その後になると最大パワーが発 揮されないのでプライオトレーニングとして最適ではない。(爆発的トレーニング)


器具を利用しないトレーニング

    ジャンプの種類
    a)スクワットジャンプ:静止状態からのジャンプ
    b)カウンタームーブメントジャンプ:
        沈み込んでからすぐに切り返して行うジャンプ(プレス型ジャンプ)
    c)リバウンド(バウンズ)ジャンプ:
        連続ジャンプやデブスジャンプの際に沈み込まずにすぐに切り返して行うジャンプ
        (リバンド型ジャンプ)(デブスジャンプとは台などから飛び降りてから行うジャンプ)


    ★動作の4つのタイプと定義
    1.ジャンプ
    ・その場ジャンプ(移動を伴わない高さを狙った両足又は片脚ジャンプ)
    ・スタンディングジャンプ(水平方向、垂直方向、横方向への距離を狙った両足又は片脚ジャンプ)
    2.ホップ
     片脚又は両足で行う距離を狙ったジャンプ
    3.バウンド
    片脚又は両足で行う距離を狙ったジャンプ
    大きな水平スピードを伴う(ホップゃジャンプとの違い)
    4.ショック
     強い衝撃による神経系の活動(特に伸張反射)を伴うもの

    1)ゆっくりランニング中、ダッシュを加えて急には止まらないでランニングを続行市、ウォームアップ。3周
    2)ダッシュトレーニング。20メートルほどを全力で走り、急にストップしない事。5本
    3)同じ(スプリントのスタートフォームを大切にする。前傾姿勢になる)5本
    4)シャトルトレーニング。2度往復するが2度目は半分で折り返す。 10メートル5本
    5)前傾姿勢で膝を早く繰り返し上げる。10メートル2本
    6)スキップステップ 10メートル2本
    7)ハイスキップステップ(膝を高く) 10メートル2本
    8)両足をそろえて手の反動を付けてジャンプし、5回飛ぶ。
      折り返しは更に遠くに着地出来るように。2往復
    9)上記の飛び方を連続して止まらずに飛ぶ。折り返しは更に飛ぶこと。2往復
    10)片足づつ交互に遠くに飛び、3回目は両足で着地。折り返しは更に飛ぶこと。 2往復
    11)片足ジャンプの時に2度膝を上げ、更に高く飛ぶ。10メートル2本
    12)両足そろえてジャンプするが、2度目は更に高く飛び片手を空高く上げる。10メートル2本
    13)膝を上げ、両足を抱えた状態(タック)になるジャンプ 。15−40回
    14)両ヒール(踵)をお尻に付けるような(タック)ジャンプ 。15−40回
    15)スプリットスクワットジャンプ(前屈立ちをジャンプしながら)。10メートル2本
    16)脚を入れ替えるスプリットスクワットジャンプ(交互に)。10メートル2本
    17)スプリットパイクジャンプ(両足のつま先にタッチする)。10メートル2本

    アドバイス
    ウォーミングアップに当たるスタートトレー二ングはフォームが大切。
    反応のトレーニングなのでだらだらと行っても効果はない。
    ジャンプトレーニングは踵から着地しないこと。
    故障のあるときは絶対に行わない。

全日本ナショナルチームコーチ 西村誠司