12月14日(日)、日本武道館(東京都千代田区)で開催された「天皇盃 皇后盃 内閣総理大臣杯 第53回全日本空手道選手権大会・第4回全日本空手道団体形選手権大会」の大会2日目。全日本選手権個人戦4種目の1回戦から決勝までが行われた。
結果、男子個人組手:阿部遥佑(法政大学)、女子個人組手:崎山紬(京都産業大学)、男子個人形:本一将(AGP)、女子個人形:三島きり(アサヒフォージ)の4選手が今年の日本一となった。
男子組手で優勝の阿部は、11月に開催された世界選手権の日本代表を続々と下す快進撃。194cmの長身から効果的に上段中段に技を使い分け、相手を懐に入れない巧さ。準決勝では前年優勝の嶋田力斗をなんと9ー1、決勝では全日本3度優勝を誇る崎山優成を7ー5と下し、初優勝を飾った。
昨年2024年は団体組手での日本代表として崎山・嶋田らと共に世界で戦った20歳の阿部。その経験から、今年は一気に力をつけ、国スポ制覇、そしてこの全日本選手権で日本一へと駆け上がった。
女子組手で優勝の崎山紬は、決勝は前年優勝の小堂利奈と対戦。終盤まで小堂がリードするも、崎山が1ポイントずつ追い上げると、最後にブザービートで逆転の1ポイントを奪い取った。
高松中央高校から今年京都産業大学に進み、大学1年生での全日本制覇。「実感が湧かないです」と驚くも、確かな実力で掴んだ日本一だ。
男子形で優勝の本一将は、決勝で世界選手権優勝の西山走と対戦。西山のスーパーリンペイに対し、本はガンカクで勝負。最後、片足立ちになりながら転身しての蹴りを見事に決めると、大観衆から歓声が。結果、西山の47.0点を上回る驚異の47.7点を記録して初優勝を飾った。
本はこの全日本選手権では4度の準優勝を経て、ついに掴んだ日本一。「長かった」と会場インタビューでは男泣き、その思いに武道館全体から大きな温かい拍手が送られた。
女子形優勝の三島は、準決勝で前年優勝の東佐江子、決勝では世界選手権銀メダリストの尾野真歩をそれぞれ下した。今年は国スポ、全日本実業団を制し、そしてこの全日本選手権で初優勝を飾った。全日本の新女王のタイトルを提げ、今後世界での飛躍を誓った。
▶︎ 男子個人形
【優勝】本一将(全空連推薦)
【準優勝】西山走(前年度優勝)
【第三位】菊地凌之輔(関東地区)/岡本拳(東北地区)
【第五位】土橋輝太郎(近畿地区)/舟田葵 (全実連)
▶︎ 女子個人形
【優勝】三島きり(全実連)
【準優勝】尾野真歩(全空連推薦)
【第三位】東佐江子(前年度優勝)/村山ほのか(学連)
【第五位】清水那月(東北地区)/籔本光咲(北信越地区)
▶︎ 男子個人組手
【優勝】阿部遥佑(学連)
【準優勝】崎山優成(全空連推薦)
【第三位】嶋田力斗(前年度優勝)/小崎友碁(全空連推薦)
【第五位】大竹良介(福島県)/𠮷村郁哉(全空連推薦)/森優太(青森県)/芝本航矢(東京都)
▶︎ 女子個人組手
【優勝】崎山紬(香川県)
【準優勝】小堂利奈(前年度優勝)
【第三位】永井カンナ(静岡県)/武田蒼生(大阪府)
【第五位】亀森瑞貴(山梨県)/武田桜花(京都府)/岡﨑愛佳(全空連推薦)/杉田菫(全空連推薦)
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