7月28日() セミナー開始!

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今日からレッスンが始まります。又、緊張してきました。
初日から、ハードなスケジュールで疲れました。でも、とても楽しかったです。
あと、「5日間頑張るぞぉ!!」

写真
組手スペシャルコースの始まりです

佐々木海旅日誌より

いよいよドイツセミナー本講が開始した。

少しセミナーのシステムを説明しようと思う。
セミナーは、有段者による形スペシャルコース・有段者による組手スペシャルコース・有段者コース・1〜3級形スペシャルコース・1〜3級コース・4〜5級形スペシャルコース・4〜5級コース・6〜7級形スペシャルコース・6級コース・7級コース・8〜9級形スペシャルコース・8〜9級コース・ジュニア組手スペシャルコース・ジュニアコース・古武道コース・タイチー(太極拳)コースの計16クラスがあり、自分より下の階級ならば自由に選択履修することができる。
一つのクラスは、1時間15分(ただし、講師の先生により、時々延長あり)。
場所は、KJCスポーツセンター内の道場・クッペンナーホール・ジムナジウムホール1・ジムナジウムホール2などの場所で行われ、時間になると、各自で受講場所に行くというシステムになっている。
大学生ならば、大学の授業内容によく似ているのでわかりやすいと思う。

自分と佐々木海君は、朝9時〜10時15分の組手スペシャルコースへ、西山すずみさんは、同時刻に行われる形スペシャルコースをそれぞれ受講した。
形スペシャルコースの感想は、西山さんにお任せするものとする。
組手スペシャルコースの初日の講師は、デンマークのDevigili先生(多分デビジーリでよかったと思いますが、念のため)。
まずは、軽く走りながら途中で柔軟体操を入れ、アップを行う。
大体10分ほどでアップを終了し、即、対人練習へ移る。
フットワークを駆使した対人練習法を指導した。
ただし、この練習法を行うときは、いかなる時も、動きを止めないこと。
練習内容自体は、日本のトレーニングに酷似しているが、日本の場合、技を極めることを意識しすぎるあまり、極めてから、動きが止まることが多い。
ところが、極めた後、間合いを外しながら動き、しかも間合いを外して決めたら、即座に元の間合いに戻ってまた間合いを詰めていくという方法なので、フットワークを休める暇がない。
しかも、引き足、引き手、体のバランスが崩れないように意識し続けなければ、フットワークが乱れ、技そのものに影響をきたしてしまう。
また、有段者の集まりなので、練習内容を聞いたら、一方が何本か練習したのちに交代してもう一方が行うという方式をとるのか、それとも交互に打ち合う方法をとるのかは、最初にお互いが話し合って決めるので、指導する側は、テクニック指導に専念できる。
時間が来たら、次のテクニック指導に行ってしまうので、受講生は、時間内で一本でも多く練習できるように工夫したり、自分たちで考えなければならない。
初日の第1発目から、まず練習への取り組み方と指導方法を見直す必要を考えさせられたと思う。
また、Devigili先生がよく注意していたのは、動きを止めないように意識するあまり、逆突きの腰が入っていないことを注意していた。
他にも、間合いを切る時に腰が浮いてしまう、相手から目を離してしまうなど注意点は、世界共通なんだと感じ、その上で、改めて練習中の自己意識を高める必要性を認識した。

続いて、10時30分〜11時45分まで、場所を変えて、西村先生の講義を受講する。
クラスは、有段者コース。
この日、西村先生より、指導アシスタントを依頼される。
おそらく、どんな練習よりもハードなこの瞬間!
相手役を務められた方々ならば、この自分の気持ちを察していただけると思う。

さて、有段者クラスで、西村先生が何を教えようかと思ったか。
答えは、NAGEWAZAである。
ああ、終わったか、おれの人生・・・。
そんなこんなが頭をぐるぐると回り、下半身の疲れを感じるよりも多いに緊張と不安を覚える。

運転席の西村先生は、にこやかで、どこか楽しげである。
まだ初日なのに〜〜〜。
などと10分もうだうだ考えていたら、あっという間に、会場に到着。
その瞬間、なるようになれと腹を括る。

さて、いよいよ緊張の1時間15分が始まった。
アップの内容は割愛させて頂く。

まずは、飛び込み上段。
冗談なら得意なのに・・・と下らないことを考える。
中段逆突きに対するカウンターの使い方を説明。
最初は、わざとゆっくりやっていたら、先生から、
「思いっきり飛び込んできて」
という指示が。
食らう。!!!!!!!~~~~~
痛い。!!!!!!!!!~~~~
でも我慢。
ほっ。耐えれた・・・。ほ!!

続いて、中段突きの相打ちから、接近戦に持ち込んでの投げ。
大外刈り。
ドン・パン・「はっつ!!!」
中段の音がドン、パンは、投げられたときに自分の体が浮いた音、そして、気合い(当然西村先生の)。
以上、効果音で表現してみました。

最大にヤバかったのが、中段突きからクロスステップをしての巻き込み投げ。
このとき、実は背中から落ちるという失敗をしてしまったのだ。

頭打ってないから大丈夫でしょと思われたあなた。
いやいや、会場の床は、弾力性に富むものの、ただの板間。
しかも、スピードに乗った先生の投げは、受け身のスピードが間に合わなかった。

ズド〜〜〜ン。

落ちた瞬間、呼吸ができなかった。
ううっ!!!
動けなかったらどうしよう。
などと考えてから、ゆっくり肺に空気を送り込む。
プッと胸が膨らむ感じがあった。
次に痛い個所を探ってみる。
全然ない。
時間も短かったことだし、ほかには誰にも気づかれていないだろう。
(実は帰りの車の中で話した内容ですが、Team Nishimuraのメンバーは、みんな気づいていて、一瞬大丈夫かと心配になっていたそうです。)
何とかセミナーを中断せずに済んだ。
良かった〜〜〜とホッとすると同時に、まだまだこうした危機が続くのかと少し冷静に考えてしまった。

というような感じで、投げ技が、その後8本続いた。
終わった瞬間、なんとも言えない感動が、自分を襲った。
耐え抜いたぞ〜〜〜〜〜〜!!!!!!!

写真
西村スペシャル「崩し」飛んでる三宅コーチ!!

正直、この感想文では、周りの状況や練習内容等が、よく把握できないというのは、書いた本人もよくわかっている。
どんな練習をしたかという、冷静な分析をすることも可能だ。

しかし、ここだけは、あえて自分の心の叫びを記すわがままを伏してお願いしたいと思う。
ここだけ?
いやいや、実はもう一つ、心の叫びを記したいクラスの思い出がある。
それはまた続きをお楽しみに。

午前中は、この二クラスで終了。
午後からは、14時〜15時15分の西村先生のクラスを受講。
これは、4〜5級コースなので、難しい技などではなく、みっちりと基礎体力、基本、フットワークを重視したトレーニングを行う。
こうして、初日の練習は終了という運びになった。

写真
黒帯のクラス集合写真です

しかし、この時、すでに自分の体は、ガタつきだしてしまっていたのだ…。

19時から西村先生とMohr先生による空手道の歴史についての講義と質疑応答があったのだが、これにとんでもない失態をやらかしてしまう。

これについては、自分が書くと言い訳がましくなるので、西山さんに文責を譲るものとする。

なお、心の叫びが長すぎて、練習内容に深く触れられなかった点もお詫びいたします。

三宅遵旅日誌より

「三宅先生の失態を暴露」編

三宅先生の失態といいましたら色々ありすぎて・・・。
この日の失態は確か、時間厳守の「Team Nishimura」の規則を、2日目にして見事に破った事ですか?

あきれた西村先生は講義が19時開始だったので待ちきれず、三宅さんと海君をホテルへ置き去りにしされました。
30分後、2人はホテルから歩いて会場入りしたのでした。(よく迷いませんでしたね。)
これを機に、三宅先生の遅刻常習犯はなおも続きます。
しかし、会場で西村先生の見事なサポート役として、活躍されたので相殺されるのではないでしょうか。
ドイツ人の熱心さには頭がさがります。確か「色即是空」について聞いてきましたよね。三宅先生が見事に、完璧な回答されましたので助かったと思います。
ドイツの方々には、理解しがたい仏の世界ですが、西村先生と共に真剣に説明されていました。

西山すずみ旅日誌より

ドイツサマーキャンプ セミナー初日です。

時差ぼけも無くA.M6時起床。
ホテルの窓から見える空は、雲ひとつない青空で、気持ちの良い朝だ。
こちらの夏は、湿気が少なく夜中でも涼しく、寝苦しさが無い。
それに与えられた部屋は、贅沢にもベッドが3つも置いてあり、広々した部屋だった。

大の字になって眠れ、おかげで最高のコンディションで、セミナーを受けることが出来る。
全てが優遇されていると感じる、今回のサマーキャンプ。
グンター・モア先生ほかスタッフの方々に感謝いたします。

7時にロビーに下りていく。朝食を用意していた女性が「モーニング」と笑顔で挨拶をしてくれた。『オー外国だ』と感動しつつ、さりげなく「モーニング」と笑顔で返した。
「Espresso please」なんか言って、1杯のCoffeeを飲んでいる所へ、時間に正確な西村先生がパソコン片手に下りて来られた。『朝からパソコンですか』
先生はグリンティーを注文。(本当に日本茶が出てきたのにはビックリです。)

こまめなメールチェック・メール返信は、日本で待っている家族にとってはとても嬉しい事だと思います。手にとる様にこちらの状況が分るのですから。(特に海君のmamaは)

暫くして、先生の口から「旦那さんにメールしなくていいの。パソコン貸してあげようか」とのお言葉が・・・。一瞬『ヤバイ』と心で思いながら「いいです。」との返事を返すと、「お前ね、無事に着いたのメールくらいしろよ、まったく」とあきれた顔をされました。
(実は私、旦那さまのメールアドレス覚えていません。)
以後9日間身内とは音信不通になっていました。まっ! 先生の携帯番号教えているので大丈夫でしょう。とっ、そんな問題でもないか。

待っても三宅先生と海君が下りてこないので、先生と2人で食堂へ移動。
西村先生お勧めのモーニングバイキングが、そこにはズラリと並んでいた。
パン・ハム・チーズ・ヨーグルト・コーンフレーク・果物etc…が各数種類づつ。
日本のレストランモーニングに引けを取らない。見るだけで食欲が出てくる。
見て綺麗、食べて美味しい、ボリュームありの3拍子揃った朝食をたんのう。
西村先生は馴れた手つきで、お気に入りのパンに、ハム等をはさんでサンドイッチを作り「これが美味しいんだよ」と満足げに食べておられた。
多分1日目は毎年これを食べる事になっているのだろう。
その頃、ようやく三宅先生と海君が眠そうな顔でやって来た。
その内に、同じホテルに宿泊されておられるセミナーの先生方も集まってこられた。
WOIF先生が西村先生を見つけられ「モーニング」と挨拶に来られた。
同席をさせて頂いている私たちにも、気軽に笑顔で挨拶と握手をしていただき、他の先生方も同じように挨拶にきてくださり、大変恐縮しました。
(笑顔の挨拶は、毎朝5日間ずっと続けていただきました。各先生方有難うございました。)
初めて『自分達は凄いところに泊まっているのだ』と気づかされました。
西村先生のドイツでの人気度はやはり凄いものでした。
この待遇でセミナーをがんばれない訳が無い。
朝から気分良く、体調良くいざセミナーへ出発。
真新しい空手衣に手を通し、気分も最高潮です。
午前中は9時20分からクッペンナーホールでの、形セミナー受講「十手・ジオン」講師はFugazzo先生。三宅先生と海君は「組手スペシャル」を受けにKJCスポーツセンターへ。

初日、1時間目から1人で100名近い外国人選手の中で練習は始まった。
勿論、日本人は私1人だ。しかし空手道好きな仲間が集まっているサマーキャンプ。
そこは笑顔を向ければ、言葉が分らなくても笑顔で返してくれる。
すぐに持ち前の人なつっこさで、目が合うごとに笑顔で「ハロー」。
それだけで世界は皆、友達になれる。

写真
体育館一杯の受講者です

サマーキャンプでの形は全て松濤館です。
私は、指定形以外は分りませんので、なるべく指定形の入ったセミナーを選んだ。
指導法は、形を知っている事が前提の様で、形の分解から入る。
一つの動作をゆっくり繰り返し、指導していただけるので大変分りやすい。
先生の解説が終わると二人組みになり、攻撃・防御を決め、分解内容の練習に移る。
この方法だと形も覚えますし、同時に分解も確認できます。
今回、形セミナーは殆どの先生方が、この指導法を採っておられた。

まずは言葉が分らず、『何だこれ、全然聞き取れない、大丈夫なのか』と不安が頭をよぎる。
慣れてくると、必要な単語は日本語なので(例えば前屈立ちなど)動作と重ねて見ると、講師の説明がなんとなく理解できてくる。
組んだ相手も、単語だけの会話で通用したので、何の不自由もなく75分を楽しく、且つ、真剣に受講できた。
終了時には、指定形以外でもついて行けるまでになっていた。
一つ残念だった事は、講師が形に対する思いを述べられる時に、理解できなかった点だ。分れば、形の理解度もより深くなったと思う。

2時間目は、西村先生の黒帯組手クラスです。
ここでは三宅先生が、セミナーの相手役に抜擢され、がんばる事に・・・。
先生の相手役をされた方は、なぜここで死ぬ気で頑張らないといけないのか、お分かりのはずだ。このセミナーをよりリアルに持っていく為だ。

三宅先生も、自分をサンドバックと化して、蹴り・突き・投げに必死で耐えていた。
私もこの過酷な状況を、深く追究したくないので、軽く流す事にする。
西村先生とのジョークを交えた英会話のやり取りも、グッドでした。(余裕ですね)
先生のパフォーマンスは大成功だ。受講生の驚きの反応は十分で、大反響だった。
相手役を無事務め上げた三宅先生に拍手。
明日は、2時間続けて先生のセミナーがありますよ〜。

この後、KFCに戻りランチを取る。ここでのランチ・飲み物はモア先生の計らいで、無料で取らしていただけます。本当に感謝いたします。
日替ランチとChicken野菜サラダ、どちらかを選べる。
野菜不足が気になるので、殆どサラダを選んだ。(この盛りが半端ではない。)
昼休みは、施設のスタジオでお昼寝タイムが日課となる。
西村先生は、『おつ、これは気持ちがいいぞ』とスタジオある低反発マットがとても気に入いられたらしくて、ご自分の指定場所にしてしまった。

ランチタイムに、スタジオでキッズクラスのセミナ−があり、見学してみた。
子供達は、この頃からヨーロッパ組み手を叩き込まれている。その表情からは、真剣なのだが、組手を楽しんでいる様子が伺える。泣く子供達がまずいない。
日本の子供達とはどこか違うと感じながら、『この中から未来のドイツナショナルチーム選手が出るのだろうな』と思いながらボンヤリ見ていた。

そう言えば、私もセミナーを結構楽しんで受講できている。日本の練習感覚と少し違うと感じる。今日1日を思い出せば、セミナー内容の各所にジョークが入っているのだ。メリハリがちゃんと付いているし、受講者もその点をしっかり感じ取って、自分の気分を変化させている。
緊張とリラックスを上手く取り入れた内容だと感心する。
ここに来て、西村先生の「空手道は楽しく練習する」と言う指導理念が理解できる。
今日のセミナーは4時間で終了。

クッペンナーホールから出ると、道を挟んだ広場からなにやら楽しげな音楽と人の声が・・・。
何にでも興味を示される西村先生が、この状況に敏感に反応。
「行ってみよ〜」の号令で広場の中へ。
ラベンズブルグの人達なのだろう。さすがにドイツだけあって、どのテーブルもビールのオンパレード。なんのお祭りか分らないまま、その集団の中に溶け込んで行ったのは言うまでもない。日本人、まして3名は空手衣のままだし、注目度№1だ。(この地に来て、日本人をまだ見たことがない。)そんな事にはお構いなく、メンバーはドイツ名物フランクフルトを使った、2人分はありそうな巨大なホットドックにかぶりついていた。練習後とあって「大変おいしゅうございました。」西村先生もたまらず、三宅先生と海君のドッグをカプリ。
口の周りをケチャップだらけにして、海君から「ケチャップ付いていますよ〜」と駄目だしされているのは三宅先生でした。
この日から三宅先生の「Team Nishimura」内での失態は群を抜き、その都度、海君に駄目だしされる事に。(心も身体もズタズタですね。)
祭りの盛り上がりに上機嫌で先生はビールを飲まれたので、帰りは「国際免許証持ち!!」の私が運転です。極度の方向音痴の為、ナビは西村先生です。
この方向音痴はかなりバカにされた。(DNAだ。)少々頭に来て乱暴な運転をしてしまい皆さんすみません。
この態度以降先生の怒りに触れ、最悪な夜を迎える事になる私でした。

夜の食事は、先生ご推薦の肉巻き(写真参照)。これがたまらず美味しかった。
ドイツでの食事は全てがビッグだ。肉巻きも例外ではない。(お腹一杯だ。)
至福の時は長くは続かず、・・・。
1時間後、先生の怒りに触れて叱られ、十分落ち込んだ私がそこにいました。
「来なければ良かった」とかなりのホームシックになり、部屋にも戻れず、ホテルの廊下に置いてある真紅のソファーに、倒れこんだまま疲れて眠ってしまった。
こんなに朝が来るのが嫌な日は無い。三宅先生に日誌を渡す気力も無い・・・。

写真
トルコ名物の肉巻き・これが美味しい!!

西山すずみ旅日誌より