2007 USオープン国際空手道選手権大会 旅日記

和道会錬空館支部
津田公子

はじめに

きっかけ

私が始めて「西村誠司」を認識したのは、数年前のこと、「和道会 空手“形”全集」のビデオを買って見たときでした。ビデオの始まりに少しだけ組み手のシーンがありこれがあの強い「西村誠司」なのかな、と思ったほどのおぼろげな遠い存在でした。まさか、数年後にご本人にお会いして、いっしょにラスベガスに行くことになるなど夢にも思いませんでした。

私たちは山陰の地でのんびりと空手をしていましたが、すこしでも他の人たちを見てみたいと思い、和道会西日本地区の強化合宿の申し込みをしたのです。そしてその合宿で憧れの西村先生の「実物」にお会いした感動は今も忘れません。先生は一目で息子彬(小学4年生)の性格とハートの弱さを見抜かれました。以前から彬は練習で出来ることが実際の試合で使えず、勝てるはずの試合に負けてしまうという問題点を抱えていました。「今後は、たくさんの人と試合をしてハートを強くすることです」と言われ、USオープン参加の許可を頂きました。突然のことでびっくりしてしまいましたが、これは絶対に逃すべきではないチャンスだと思い、参加を決意しました。

和道会は最近、選手強化に乗り出し、ジュニア選手育成の一環として今年からUSオープン大会に参加することになったとのことです。この大会に参加する好機が突然訪れたのです。

日本チーム

今回は全国各地から選手が参加します。選手、コーチ、保護者など参加者を合わせると76人という大所帯でした。チームコーチはMr.Nishimura 西村誠司先生です。また、西村先生の女房役でkey personとなる団長は河野六夫氏が勤められました。

チームは使用する飛行機の関係で成田発着チーム(東日本チーム)と地方発着チーム(西日本チーム)の2チームに分かれ、成田発着チームのサブコーチは及川昇一、武川秀和両氏、地方発着チームのサブコーチは河野和久氏という編成でした。また、チームトレーナーとしてプロのスポーツトレーナーである渡辺浩二氏が参加され、これは選手にとってとても心強いことであると思いました。また、非常に重要な役割である通訳は奥園ニコールさん(様、といってもよいでしょう)が勤められ、数々のトラブル解決に尽力して頂きました。

私は、整形外科医という立場上、大会帯同ドクターとして参加されていただきました。後でわかったことですが、私が医者だということを知っていた人はごく少数だったようです。